安全な学習環境の確保

初等教育、中等教育、中等後教育の別を問わず、あらゆる教育施設の主な目標の一つが、生徒が安全に学べる環境を用意することです。安全な学習環境が確保されていれば、教師、保護者、生徒、職員は、施設内でいつも安全に過ごせるという安心感を得ることができます。

ビデオ監視やアクセスコントロールなどの物理的セキュリティは、安全の確保上、大きな役割を果たします。特に分析機能は、近年の教育施設における安全性の向上にインパクトを与えています。監視システムに組み込まれたビデオの分析機能によって、発生中の脅威や事件に関するアラートが保安チームなどの現場スタッフに送信され、侵入者を抑止して損害を未然に防ぐとともに、事件後の調査をすばやく簡単に行うことができます。その結果、損害の修復にリソースを割く必要が少なくなり、生徒と教師はより学習に集中し、保護者は子供の安全について安心感を高めることができます。

 

個人の安全

どのキャンパスでも、内部に固有の課題があると同時に、外部からの潜在的な脅威にも対処しなければなりません。

小中学校では、建物の周辺を徘徊する不審者や、昼食時に起きる生徒どうしの喧嘩への対処が必要になる場合があります。大学のキャンパスで起こりやすいのは、照明条件が厳しく、警告や救助要請を行える人も少ない夜間における襲撃や暴力に関係する問題です。

不審者に関しては、徘徊行為を識別する分析機能を搭載したビデオカメラから直接オペレーターに通知を送り、潜在的な脅威を知らせ、さらに対処が必要かの判断を促すことができます。同時に、音声分析により攻撃的な行動の兆候や助けを求める叫び声を検知して現場への急行を促し、夜間であれば、緊急呼び出しを自動的に起動することができます。

 

資産の保護

学年度の予算は、常に費用と便益の比較評価によって決定されます。破壊行為や窃盗が多発している学校では、盗まれた備品を再購入したり、事件の後始末のためにリソースを割く費用が増大します。幸いなことに、最新のほとんどのエッジ分析機能は、このようなタイプの事件を低減し、全体的な経費削減に貢献します。付加的なメリットとして、メーカーにもよりますが、エッジ分析機能は監視カメラに内蔵され、無料で利用できる場合が少なくありません。

教育施設で起こりうる問題は、落書き、記念碑や銅像の汚損、放火、一般損害、運動場の破壊など、枚挙にいとまがありません。これらの事件は、犯行中の加害者を捕まえることができるスタッフが現場にいない放課後に頻発します。学校キャンパスの多くは、塀で完全に封鎖されているわけではないため、問題がさらに複雑化します。これにより校庭が開放され、人々が自宅への近道として利用したり、ペットを散歩させたり、バスケットボールのゴールを利用したりできる状態になり、損害や破壊行為の防止がより困難になります。

とはいえ、学校を完全に塀で囲まなくても、施設を保護することはできます。監視システムに内蔵された徘徊検知をネットワークスピーカーNetwork Strobe Sirenと組み合わせることで、このような不審で、損害を招きかねない行動からキャンパスを保護する、より事前対応型のアプローチが成立します。ある人物が、通り抜けるだけにしては敷地内に長時間存在しているとカメラが判断した場合、立ち去るよう指示する音声やメッセージが自動的に再生されます。メッセージが無視されると、二次的なアラームにより、キャンパスの警備保安サービスに通知されます。

コンピューター等の貴重品を含む学校の備品の盗難も、このような統合型ソリューションを利用して低減することができます。セキュリティシステムの設計段階で慎重に考慮し、貴重品がある区域に資産保護の目的でカメラを配置することが、優れた抑止要因になる傾向があります。盗難が発生した場合には、ビデオを利用して犯人を特定し、調査に役立てることができます。

安全な学習環境を確保するには、考慮すべき要因が数多くあります。保護者と教師、メンタルヘルスの専門家、警察をはじめとする地域社会のメンバーにいたるまで、すべての関係者が連携し、包括的に安全な環境を事前対応的に確保することが重要です。各施設で生徒の安全を確保し、教育を最大限に活用できるようにする総合的なプランにおいて、テクノロジーは重要な役割を果たします。

より安全な学習環境作りにおける監視の役割の詳細については、こちらをご覧ください。

教育の安全を確保する