動体検知のための複数の方法

動体検知にはさまざまな選択肢がありますが、皆さんのニーズに最も適しているのはどれでしょうか?ここでは、最も広く使われているモーションセンサー技術のいくつかを見て、それぞれが長所を生かして使える状況を探ってみましょう。

用途に合ったツールを選択する

セキュリティシステムに新しいコンポーネントを選択する際に見落とされがちな重要な要素は、既存のネットワークとの統合性です。セキュリティシステムは、シームレスに連携して動作する最高のコンポーネントの集まりで構成されている場合に最も効果的です。 それで、皆さんのシステムの新しいコンポーネントを決める前に、それが皆さんの既存のネットワークにどのように適合するか、そして皆さんが将来追加したいと思うかもしれないコンポーネントで動くかどうか、皆さん自身で考えてみてください。

また、ここで取り上げる動体検知テクノロジーの中では、個別の製品間で品質と有効性に大きな違いがあることも注目に値します。以下は、最も適切な環境で運用するときに各テクノロジーの利点を区別することを目的としています。

最後に、そして最も重要なのは、特定の用途に合ったソリューションを選択することです。 予算上の制約や困難な条件など、すべての設置にはそれぞれ固有の課題があります。また、それぞれの要件を満たすには、個別のソリューションが必要になります。

PIRセンサー

受動型赤外線(PIR)センサーは、視野内の物体から熱源反応を拾います。センサーはセンサーが拾う赤外線の量の変化を検出します。その変化がしきい値の限界に達すると、センサーは接続された機器、例えば照明、警報器またはカメラなどにトリガーを発します。それらがどのように機能するかについての詳しい内容は、 ここをクリックしてください。

このシンプルな技術は、それが行うこと自体は効果的ですが、設計の単純さは固有の問題をもたらします。一つには、センサーからの出力は非常に単純なオン・オフです(例:ライトをオンにするかしないか)。この記事で述べている他のテクノロジーと比較すると、この点が持つ重要性は明らかです。さらに、PIRセンサーの動作範囲は広範ではないことにも注意しなければなりません。そして、障害物(例えばクモの巣、葉など)や、通過する熱源反応(例えばガーフィールド、ピーターラビット、ファンタスティックミスターフォックスなど)によって、簡単に誤警報が起こってしまうことにも留意してください。

これらのマイナス点を除けば、PIRセンサーの限界を知って使うかぎりにおいては効果的といえます。これらは小さな屋内エリアでもうまく機能し、窓を通して外を「見る」ようなことはありません。これは、ビデオ動体検知(VMD)では時々遭遇する問題です。長い間セキュリティシステムで使われてきたことを考えると、PIRセンサーは、かなり手頃な選択肢だといえます。前述したように、PIRセンサーには種類によって違いがあります。皆さんのニーズに合ったものを選択してください。

ビデオ動体検知(VMD)

VMDオプションは、防犯カメラによって生成された画像と、その画像を分析できるソフトウェアを組み合わせたものです。これは、カメラマンがビデオフィードを見ているのとほぼ同じ方法で行われますが、自動化されているため、一定の利点があります(詳細については、ここをクリックしてください)。

この技術の欠点は簡単に挙げることができます。可視光スペクトルで動作している場合、十分な光が無くても、逆光が多すぎても、どちらの場合もカメラで写せなくなってしまいます。センサー作動式の照明を使用している場合でも、影が映ってしまうという問題があります。良い点としては、映像は広く実装されているセキュリティソリューションであり、映像分析としてのVMDを追加することは費用対効果にかなり優れています。

この動体検知の方法は、カメラからの映像の品質と、使用する分析ソフトウェアの品質という、2つの主要な要素に大きく依存しています。さまざまなVMDテクノロジーでは、設定を微調整できるようにしているものもあります。たとえば、特定の範囲内の動きのみを検知するものもあれば、単に動きを検知するだけのものもあります。繰り返しになりますが、使用する状況に適した機器を選択することが重要です。

サーマルカメラ

まず第一に、サーマルカメラは可視光を拾わないという点で本当の意味でのカメラではありません。簡単に言うと、それらは「視野」内の物体間の温度差に基づいて画像を作成するセンサーなのです。サーマルカメラの機能の詳細については、 ここをクリックしてください。

サーマルカメラは素晴らしいキットです。たとえかなり狭い範囲に焦点を合わせていても、煙や霧を通して熱のサインを拾うことができて、そして可視光カメラにとって問題となるであろう多くの条件である影や暗闇、逆光そして偽装された物体からの影響も逃れることができます。それらはまた、上述のようにビデオ分析と連携して、可視光カメラと組み合わせて使用​​されるときに特に効果的です。

これらのサーマルイメージングカメラは非常に効果的ですが、多くの場合、検討対象から外れてしまうくらいに高価でもあります。

レーダー

もう一度簡単に言うと、レーダーは電波を送信し、その検出範囲内で物体から跳ね返った電波を受信することによって機能します。詳細な説明については、ウィキペディアのエントリをチェックしてください。セキュリティシステムにおける有用性の観点から、このテクノロジーはレーダー検知器と物体との間の距離、物体の速度およびサイズを計算しています。

赤外線または可視光よりも電波を使用することによる利点は、日々発生する障害物や誤警報の引き金となる干渉が比較的少ないことです。電波は、クモの巣、葉、煙などの実体のない物体を通過するので、レーダー装置は重要な物体に焦点を合わせることができます。それらはまた、可視光スペクトルとは無関係に動作し、したがって困難な光条件によって妨げられることなく機能します。

物体の距離を追跡することによる特別な利点は、レーダーが特定のゾーン内、例えば柵で囲まれたエリア内で動作するように設定できることです。境界線の外側の活動による誤報を減らすこともできます。さらに、サーマルカメラよりもはるかに広い範囲で動きを検知することができます。レーダーは、サーマルカメラの価格をはるかに下回る価格で提供されており、PIRセンサーよりもずっと高価ということもありません。

状況に応じた解決策

これらすべての動体検知ソリューションには長所と短所があり、それらの効果は、使用する状況と使用する追加のコンポーネントによって決定されます。可視光カメラはそれ自体だけでは夜には役に立たないでしょうが、モーションセンサーによって連動する照明を追加することでパフォーマンスが大幅に向上します。4メートル四方の事務所には手の込んだレーダーを設置する人はまずいないでしょう。PIRセンサーは、野生生物の保護区への侵入者を検出するのにはほとんど役に立ちません(野生生物を検知したいならば話は別です)。

新しいレーダーソリューションを含むAxisの動体検知機器の詳細については、以下のリンクをご覧ください。