インテグレーターにとって理想的なIIoTツール: イノベーションを実現するための使用法

Axisと言えばネットワーク監視カメラ。この分野で世界をリードする地位を築いたAxisのカメラの運用効率、オープンなAPI、エッジコンピューティングを、そのままインダストリアルIoT (IIoT) ソリューションに利用すると、インテグレーターとエンドユーザーは無駄を省き、ダウンタイムを短縮しながら、生産性、安全性、品質を高めることができます。

ロボットという言葉から何を連想するかと聞かれたら、おそらく誰もが、部屋の掃除や飲み物の用意をしてくれる面白い外見をした機械を思い浮かべるでしょう。堅苦しい口調でちょっとした会話もできるかもしれません。でも、それだけがロボットの未来像でしょうか? 実は、家庭用ではありませんが、ロボットはすでに大きな躍進を遂げており、スターウォーズに出てくるR2-D2とは似ても似つかない外見をしたロボットが製造や物流の分野でかなり普及し、プロセスの安全性と効率化に貢献しています。

革新的なテクノロジーによるプロセスの改善

ロボットは、いわゆる第四次産業革命 (Industry 4.0) にも不可欠であり、産業プロセスの自動化を支える役割を果たします。Industry 4.0はインテリジェントなテクノロジーに大きく依存し、生産性、安全性、品質を高めると同時に、無駄を省き、高価な機器のダウンタイムを短縮します。また、テクノロジーによってプロセスデータを収集、分析し、マシン間のコミュニケーションを確立します。その際、インダストリアルIoT (IIoT)、人工知能 (AI)、マシンラーニングが、極めて重要な構成要素となります。

ただし、ソフトウェアとロボット、機械装置、その他のプロセス機器を人間の代わりに使用するのであれば、プロセスの「目や感触器」の役割を果たす各種のスマートセンサーが必要です。センサーはこの能力により、製造、メンテナンス、セキュリティアプリケーション、物流を監視し、物品を該当する場所に確実に送り届けます。

スマートセンサーを構築するには、情報を収集するイメージセンサー、マイクロプロセッサー、他のシステムにデータを送信する通信テクノロジーが不可欠です。Axisのカメラが理想的なIIoTスマートセンサーになり得るという事実に驚かれるかもしれません。詳細については、続きをお読みください。

お客様のビジネスを強化するツール

Axisのカメラは、実質的にネットワーク監視の代名詞となっています。おそらく多くのシステムインテグレーターが、Axisのカメラがビジュアルセンサーとして、監視以外にも様々な高価値の用途に対応できることに気付いていませんが、監視分野で確かな実績を持つAxisのカメラが備える利点と信頼性により、監視以外の幅広い用途で大きな成果を上げることができる可能性があります。

Axisの事業の出発点は、小型のLinuxコンピューターを組み込んだカメラでした。このコンピューターは今でも強化され、絶えず機能が改良されています。最先端のエッジコンピューティングは、優れた分析機能を実現します。これにAxisのオープンなAPIが加わり、強力でユーザーフレンドリーなソリューション開発のための確かな基盤が成立します。

これらの機能は、Industry 4.0とIIoTアプリケーションに大きく貢献する可能性があります。システムインテグレーターの想像力と創造性次第で、イノベーションをどこまでも追求することができます。お客様のビジネスを強化するために、どのようにこれらを利用すればよいか考えてみましょう。

追加の投資やトレーニングが不要

重要な利点として、MQTTやOPCなど使い慣れたプロトコルを使用して、Axisのカメラから他のシステムにすばやくデータを転送することができます (MQTTについては、リンク先のブログ記事で詳しく解説しています)。新しいソフトウェアに投資したり、何かを新たに学習したりする必要はなく、従来のITシステムと互換性のある、強力なツールを利用できます。

Axisのカメラの内蔵アナリティクスによって、一定の事前分析を行えるのも大きな利点です。サーバーやクラウドに録画データを送信してすべての分析を行う必要がないため、エンドユーザーは帯域幅を大幅に節約できる可能性があります。

たとえば、カメラが顔検出アナリティクスを内蔵している場合、顔が含まれるデータのみがカメラから送信されます。そのため、分析を開始する時点で、収集されたデータはすでに関連性が高いため、非常に迅速で効率的な分析が可能になり、時間とコストを節約することができます。

多くの優れたユーザー事例

すでに多くのお客様が、素晴らしい想像力と創造性を発揮して、Axisのカメラを固有のニーズに適応させています。たとえば、ある製紙工場では、色とコントラストに関するアナリティクスを内蔵したAxisのカメラを使用して、巨大なペーパーロールの側面保護カバーが正しく貼られているかを出荷前にチェックしています。手作業で行っていた時と比較すると、時間的にもコスト的にも著しい効率化が実現されています。

ある物流企業では、アナリティクスを内蔵したAxisのカメラを利用してシリアル番号を検出しています。シリアル番号の付いた製品のビデオ映像だけがクラウドに送信され、そこでAIソフトウェアにより、該当するバッチ番号と配送先住所にリンクされます。この情報が倉庫のフロアに戻され、カメラのすぐ横にあるプリンターで住所とバッチ番号を含むラベルが印刷されます。所要時間はわずか4秒です。

人間の担当者が小さなシリアル番号を読み取り、その結果ミスが発生するのではなく、自動化されたソリューションを使用するため、正確な処理が直ちに実行されます。Axisのカメラとアナリティクスは、このプロセスの小さな部分に過ぎませんが、プロセスを正しく実行する上で極めて重要な役割を果たします。

非常に競争力のあるソリューション

Axisの強みはアナリティクスです。多くの企業が、依然としてアナログカメラを使用してプロセスを監視したり、最適とは言えない方法でIPカメラを使用しています。400~500フレーム/秒 (FPS) という非常に高いフレームレートで撮影を行う特殊なプロセスカメラも存在しますが、非常に高価です。AIを使用すれば、ほとんどのケースで25~30 FPSのAxisのカメラで十分であることが実証されています。また、Axisのカメラは、サードパーティ製システムにも容易に統合することができます。

 

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