耳を澄ます – 音声キャプチャが効果的な監視の切り札になる理由

Henrik Dunér

重要なビデオ会議で、すべてのマイクがミュートされている状況を想像してみましょう。他の出席者の表情から何かを読み取ったり、少しばかりの単語を理解したりすることはできたとしても、話半分にしかなりません。音声は豊富な情報を付け加え、すべての関係者が同じ認識を持つことを保証します。

監視の観点では、音声キャプチャは、犯罪行為の検知、保護、犯罪捜査における分析のための有益なツールです。現場の状況が得られる付加的な要素が提供され、監視に重要なレイヤーが追加されるだけでなく、監視エリア外で起こりつつある動きについても、警備チームに警告を与えてくれます。また、照明の不足など、映像監視が最適化されていない状況や、映像監視が許されない状況でも、音声が貴重な役割を果たす場合があります。規制上の理由から音声キャプチャを最初から選択肢から外している企業もありますが、規制が必ずしも障壁になるとは限りません。警備チームが現場の動きを検知、管理し、適切な対応策を判断する上で音声が役立つ状況は数多くあります。

 

音声の意思決定プロセスへの貢献

映像監視は従来、進行中の事件・事故を監視したり、目的とする人物を発見したり、迷惑行為がエスカレートする兆候を見極めたりする用途で使われてきました。最後の用途は特に重要です。警備スタッフは、映像を頼りに、深刻な事態が起こる前に介入すべきかを判断するからです。これは簡単なように思えますが、映像だけでさまざまな感情を見分けるのはなかなか困難です。たとえば、単にふざけあっている様子が攻撃のように見え、結局は誤報、さらには、リソースの浪費につながる場合があります。

解析アプリケーションに支えられる音声検出テクノロジーは、現場の音声に積極的に「耳を澄ます」ことによって、状況の把握につながる付加的な情報を提供し、必要に応じて適切な措置を行えるよう警備チームの注意を促します。状況を正確に判断することで、長期的に時間と労力の節約につながります。

 

音声入力の標準的な用途を超えて

音声は他のセンサーと組み合わせることで、監視ソリューションを強化することができます。たとえば、マイクで拾った足音の音声と動体検知を組み合わせることで、立ち入り規制区域に何者かが入り込んだ場合、アラートがトリガーされます。カメラの監視エリア外で人物が動き回っている場合、これは特に重要です。

照明が不足していたり、カメラのレンズが曇っていたり、カメラの監視エリア外で事件が発生した場合、視覚的な確認に代わって、音声で重要な情報が提供される可能性があります。マイクは、特定のエリア内での出来事について情報を提供する「バックアップ」の役割を果たす場合があります。

逆に、音声が無いことで異常事態を示す場合もあります。たとえば、稼働中の発電機でホワイトノイズが発生し、誤動作や動作停止を引き起こした場合、音声センサーから係員にアラートを送信し、調査を行うことができます。

音声センサーは「スマート」であり、特定のタイプの音声をその特徴によって認識できる場合があります。最も一般的な例はガラスが割れる音であり、これは非常に特徴的です。他にも、映像や煙感知器を補足する有益な使用事例として、火災検知が挙げられます。火が燃えるときの音は特徴的であり、音声キャプチャを通じて識別することができます。煙感知器など、火災の早期発見のための別の手段が使えない屋外では、これは特に有効です。

 

監視システムにおける音声使用の障壁となり得る要因

音声キャプチャは、施設内での動きを把握できる非常に貴重な手段になりますが、法規制が大きな懸念事項となっている場合があります。また、同じ規制がどの地域でも適用されるわけではなく、国によって、米国の場合は州によって、事情が異なります。セキュリティソリューションの一環としての音声の使用を全社レベルで差し控えている企業もありますが、必ずそうしなければならないわけではありません。音声に関する規制を詳しく知ることが重要です。何が認められるのかを理解した上で、監視システムに音声を追加する必要があります。許可を取得し、法的条件を満たすのに必要な対策を講じた後は、機器の配置や構成について慎重に考慮する必要があります。

内蔵マイクでも外付けマイクでも、セットアップ自体が複雑な作業になる場合があります。デバイスの位置と構成については、十分に検討する必要があります。カメラに内蔵マイクが搭載されている場合、カメラの画角を考慮しなければならないため、設置場所の選択肢が限られます。映像と音声の両面から最も理想的な場所に設置できない場合は、スタンドアロンマイクを使用してシステムを拡張する必要があるかもしれません。

その場合、音声を基準にスタンドアロンマイクの位置を最適化できるため、柔軟性が高まります。たとえば、最良の結果を得るには、いたずらされにくい場所で、有効な音声キャプチャが可能な範囲内にマイクを設置します。騒音を発する排気口など、音が干渉してしまう場所にマイクを設置すると、重要な入力音声がかき消される恐れがあるため、そういう場所は避けるべきです。

 

音声による映像監視システムへの付加価値

音声をセキュリティソリューションの一部として使用すると、監視機能に新たな視野を追加し、進行中や潜在的な事件・事故の的確な状況把握に役立つ新しい情報を提供して、警備スタッフを支援することができます。さまざまなタイプの音声を識別する高度な分析機能によって、明らかな用途以外にも、予想外な状況で音声キャプチャが役立つ可能性もあります。音声の活用方法は、セキュリティ以外にも非常に多いと考えられるため、監視用の貴重なツールだけではありません。ソリューションに音声キャプチャを追加して、完全なソリューションを実現するシステムのメリットを享受しましょう。

Axisの音声システムの詳細については、こちらをご覧ください。

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