ビデオアナリティクスでビジネスの持続可能性が向上

ビデオアナリティクスが高度化し、監視機器の応用による新たな可能性が、セキュリティのみならずビジネスインテリジェンスや意思決定にも広がっています。事業運営に関する知見は、さまざまな用途があり、潜在的に莫大なコストを節約し、持続可能なビジネスの実践の推進につながっています。

フィンランドのヘルシンキにあるアールト大学の学生グループが、ビデオ監視機器とビデオアナリティクスソフトウェアを組み合わせて使用してエネルギー消費量を削減する方法を研究し、オフィス環境における効率的なスペースの利用について指針を示しました。

同大学の博士課程の学生で、研究論文の著者であるKen Dooleyは、施設の暖房、冷房、換気、照明が年間を通してどのように使われているかを、データではなく、仮定に基づいて観測しました。以前は、ビル管理者が手動で計算を行い、建物に人々が到着する時間や退去する時間を推定していましたが、個々の動きのパターンを予測するのは不可能でした。今では、ビル管理者がビデオアナリティクスを利用して、館内の有人、無人状況や設備の使用状況についてリアルタイムで把握することができます。

同研究から、こうしたテクノロジーをキャンパス全体で採用すれば、大学のエネルギー消費量を最大18%削減できることが判明しました。収集したデータから、莫大な節約効果に加えて、一つの机やコンピューターを複数の人で共有するホットデスクに切り替えることによってデスクのスペースを3分の1まで縮小できることも判明しています。

ビデオアナリティクスソフトウェアとネットワークカメラを利用したインテリジェントソリューションは、「持続可能性が高く、温暖化防止に貢献するスマートビルの実現に向けて、非常に効果的に貢献する可能性がある。コストを節約し、環境への影響を低減することができる」と、Dooleyは結論付けています。

同研究では、あらゆる規模の企業におけるエネルギー消費量の削減と効率的なスペースの利用について、明白な可能性を実証しています。暖房や照明などのサービスを自動的に制御するスマートビルシステムと組み合わせると、その累積効果は、国全体のエネルギー目標の達成に大きく貢献する可能性があります。

Axis Communicationsのアナリティクス製品がもたらすメリットの詳細については、こちらをご覧ください。