先駆者であり続けるために: Axis のサーキュラーエコノミーへの取り組み

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2021年03月31日
今日、従来のリニア型ビジネスモデルから再利用とリサイクルに焦点を当てた循環型ビジネスモデルへの移行が加速しています。この記事では、Axis とセキュリティ業界がどのように貢献できるかについての考察をご紹介いたします。私たちは、よりサステナブルな監視分野への道を切り開くために役立つ研究プロジェクトから、その方法を探求しています。

電気電子機器廃棄物、すなわち E-waste は、世界で最も急速に増加している廃棄物です。これらの廃棄物は 2018 年には 5,000 万トンに達し、この数値は今日までに製造されたすべての民間航空機の数に相当します。さらにこの数値は、2050 年には 2 倍に上昇することが予測されています。

電気電子機器廃棄物を最小限に抑える 1 つの方法は、従来のリニア型工業プロセスから、修理や再利用などを通じて製品の寿命を延ばすサーキュラーモデルに移行することです。これにより、廃棄物と汚染を最小限に抑えるとともに、材料とコンポーネントの価値を長期にわたって維持させることができます。

この「サーキュラーエコノミー」という用語は、2010 年代にエレンマッカーサー財団が定義したイニシアチブです。この財団は最終的にリニア型経済を脱することを目指しており、以下のように述べていますいます: 「私たちは、従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」という経済システムのすべての要素を変換する必要があります。すなわち資源の管理方法、製品の製造と使用方法、そしてその後の原材料の取り扱いにおいて変換が必要なのです。そうして初めて、私たちは地球上のすべての人々に利益をもたらすことができる繁栄し続ける経済を想像することができるのです。」

悪影響を最小限に抑制

循環型経済への移行は、電気電子機器製造産業に深い影響を及ぼし、監視部門も例外ではありません。Axis において、私たちがどのように循環型経済を推進し、この移行の一部となることができるかを考察しました。

「私たちの目標は、今日そして明日のリーディングカンパニーとなることです。」とシニア環境エンジニアのオースラ・レイナップ (Ausra Reinap) 氏は語ります。「そしてサステナビリティが最も重要な柱であると私たちは認識しています。製品のライフサイクル全体を通じて、環境への悪影響を最小限に抑えることが私たちに課せられた必要不可欠な取り組みです。

製品のライフサイクル全体を通じて環境への悪影響を最小限に抑えることは、

私たちの最も重要な活動です。

すなわち、スマートな設計とメンテナンスにより、製品の価値を可能な限り長く維持することが求められています。そして製品、部品、材料の回収を行うことも含まれます。

「Axis 製品を含むすべての電子製品には、多くの有限資源が使用されているため、課題は山積みにあります。」とオースラは続けます。「循環型ビジネスモデルへの移行は、継続して行う必要があります。私たちは、鉱物資源がすでに不足しており、今後さらに不足が加速する傾向にあることを認識しています。このため、将来を見据えた事業活動を維持できるようにデザインを再考する必要があります。」

脅威と機会の認識

Axisは、さらに考察を深めるため、2020年まで行われたスウェーデンイノベーション庁 (VINNOVA) が支援するプロジェクト「バイオベースの循環型経済 – 理論から実践まで」に参加しました。このプロジェクトは、Axis の長年の提携会社であるデザインおよびイノベーション企業 Zenit Design によって発足されました。

「私たちは既製のソリューションを求めていたわけではありません。」とオースラは述べます。「このプロジェクトでは、現在の状況および Axis とバリューチェーンにおける利害関係者の両者にとっての脅威と機会を幅広い分野で把握することを目的としていました。」

このプロジェクトにおいて私たちは、Axis が循環性を向上させることができる、いわゆる廃棄物階層を複数の段階で特定しました。Axis およびその他の利害関係者が削減、再利用、およびリサイクルを実施する必要性について以下にご紹介します。

材料とコンポーネントの最大限の活用

循環型経済へのアプローチにおいて、削減 が最も持続可能な代替手段であり、資源やエネルギーの使用および廃棄物や汚を最小限に抑えるのに役立ちます。製品は、リサイクルされた材料またはバイオベースの資源を使用して耐久性を考慮して設計され、グリーンエネルギーを用いて製造されることを推進しなければなりません。

Axis は、常に耐久性に優れた製品を設計して参りましたが、今後はいわゆるグリーンデザインを中心とした、再生プラスチックやバイオプラスチックをより多く含む製品の開発に取り組んで行くとともに、妥協のない製品品質および機能要件を追求し続けます。

この取り組みの一環として、Axis は 2020 年に 50% 以上がリサイクルされたプラスチックで製造されている 6 台の新しいカメラモデルを発売しました。さらに 2020 年に発売されたカメラの37%は、臭素化難燃剤と塩素系難燃剤が排除された(BFR/CFRフリー)製品です。Axis は 2020 年に製品保証期間を 3 年から 5 年に延長しました。

AXIS M3067-P Network Camera - 71% recycled plastic, BFR/CFR free, PVC-free
AXIS M3067-P Network Camera :BFR/CFRフリー、PVC-フリー、再生プラスチック 71%使用

複数回の使用サイクルに適応した新しいビジネスモデルにより、資源をより効果的に使用することが可能になります。このプロジェクトは、新しい所有モデルとサービスの提供もよい影響をもたらすことができることを示しています。さらに回収ソリューションにより、部品や製品をより簡単に再循環させることができます。

削減へのもう一つの取り組みは、輸送を最小限に抑えることで、今後 Axis は継続して重視して参ります。このイニシアチブの一環として、Q61 シリーズネットワークカメラの一部のモデルでは、段ボールがプラスチック製インフレータブルエアパッケージに置き換えられました。これは、より効率的な輸送および二酸化炭素排出量の削減を実現するパッケージ最適化の好例です。

再利用は、次善の代替策です。製品のアップグレードおよび修理を容易に行えるようにして、部品を簡単に回復できるようにすることが重要です。回収ソリューションを促進する新しいビジネスモデルにより、部品および製品の再循環がより容易に行えるようになります。Axis は、この取り組みの一環として、サーマルカメラで使用されているフロントガラスとレンズをゲルマニウム鉱のリサイクルおよび再利用のためにサプライヤーに返却しています。

リサイクルは最善策ではありませんが、エネルギー回収や土地の埋め立てに使用するよりもはるかに効果的です。製品は、可能な限りリサイクルされた材料を使用して設計したり、寿命に達した際に簡単に個々の部品に分解できるように設計する必要があります。

決め手となる製品の設計

設計段階で行われる選択は、バリューチェーンの上流と下流において循環性に多大な影響を及ぼします。

AXIS M3066-V Network Camera - over 50% recycled plastic, BRF/CFR-free, PVC-free
AXIS M3066-V Network Camera: BFR/CFRフリー、PVC-フリーで再生プラスチックを50%以上使用

「製品開発者および設計者は、すべての製品およびサービスの開発、製造、消費、廃棄の中核を担っています。」と日々 Axis とともに協働するデザイン戦略リーダーであり、Zenit Design 社サステナビリティクルーの一員であるマティアス・ワルター氏 (Mathias Walter) は語ります。「これらの製品の循環性をどの程度確保できるかは、あらゆる段階とすべての決定において考慮する必要があります。本当に世界を変えたいと思うなら、組織全体で優先的にこれらに取り組まなければなりません。」

彼はさらに語ります「この場合、製品が「オーバースペック」にならないように、技術仕様を慎重に検討することが重要です。たとえば、余分な複雑さ、材料への不要な添加物、過剰なコンポーネントや部品、またはサイズの増加を回避することに配慮しなければなりません。」

技術的ソリューションは急速に変化し、改善されます。そのために多大な資金と革新性が投資されています。「さまざまなターゲットユーザーに対して設計を最適化し、常に最新の状態に維持する必要があります。また各分野のエキスパートと緊密に協力して、適切な優先順位を設けなければなりません。」

重要となるのはバリューチェーンにおける連携

Axis はこのプロジェクトを通じて、将来における重要な課題を確実に認識できるようになったとオースラは述べています。これらの課題には、さまざまな顧客のニーズおよび異なる法規制を認識し、Axis が事業を展開する市場全体にわたり、リサイクルおよび回収インフラストラクチャがどのように異なるかを理解することの重要性も含まれます。

「私たちは多くのことを学び、今では私たちが何を目指していて、何をする必要があるのかを十分に理解しています。」と彼女は述べています。「しかし、この領域がいかに複雑であるかも分かってきました。私たちが独自でできることは非常に限られています。これらを実現するには、バリューチェーン全体での連携が不可欠です。」

これは、国連サミットで採択された持続可能な開発目標の目標 17、「パートナーシップで目標を達成しよう」に結びついています。Axis にとって、持続可能性を促進する連携、相互作用、対話を実現するための産業イニシアチブに参加することは非常に重要です。

循環型経済への必要不可欠な変化

成果を上げるには、社会全体が循環モデルへの移行を優先する必要があります。このプロセスは、顧客、エンドユーザー、意志決定を行う立場の人、その他の人々が考え、受け入れる姿勢をもつ社会の動向に完全に依存しています。

「Axis などの企業がこうした変化を推進し、パートナーやその他の利害関係者を教育し、その需要を増やすことが不可欠です。」とマティヤスは語ります。「人々のさまざまなニーズと願望を真に理解し、循環型モデルへの移行を支援できるようにすることが、これまで以上に重要になってきています。」

オースラはさらに言及します:「Axis は責任ある企業であり、循環型ビジネスアプローチに移行する必要があるのです。もし移行しなかったら、私たちに将来はありません。私たち自身とパートナーもこの課題に取り組む必要があります。セキュリティ分野が協力して、共に変化をもたらす時が来たのです。」

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