ブロードキャストカメラがトレーニングや安全性の様式を変える

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2020年12月28日
テクノロジーは常に、人と人との「距離を縮める」役割を果たしてきました。電子メールやビデオメッセージなど電子通信技術の利用にかかわらず、地理的な場所や状況を超えて人々を結び付けてきました。世界はいま、人や出来事に遭遇する機会が制限されるという困難な課題に直面しています。その影響は、医療、スポーツ、教育など、さまざまな分野に及びます。ブロードキャストカメラは、離れた場所から事象を見て、録画することができる、今まさに必要とされるソリューションです。この記事では、ブロードキャストカメラが活躍するさまざまなケースをご紹介します。

教員の教育

教育の現場では、ソーシャルディスタンスを中心とした制約の中で、生徒向けにはリモートラーニング(オンライン学習)がもはや定番化しましたが、教員の教育という面では、パンデミックが起こる以前から、その改善手段が検討されていました。教員へ実際の授業のフィードバックを行うことを目的とした「授業観察」という方法がありますが、教室内に評価者がいることが教師と学生の行動に影響してしまい、授業の状況を正しく表せないことがありました。この場合、遠隔から授業をモニタリングできるソリューションが大変有効で、さらに録画の再生機能があれば、より効果的に活用できます。

この問題に直面していたドイツのレーゲンスブルク大学では、ブロードキャストカメラを使ったシステムを採用しました。授業の映像を撮影して、録画して後で見直すことができるようにしのです。その結果、観察者は離れた場所からリアルタイムに授業の様子を観察できるようになり、そこで得た知見は、教師本人へ映像を使って直接フィードバックできるようになりました。遠隔からのカメラ映像が教育現場を改善したケースです。

医療現場でのリモートからの患者モニタリングとトレーニング

医科大学では、医学生のリモートラーニングに対応すべく、カリキュラムの提供方法を変える必要に迫られています。従来、医学生たちは、医師の回診に随行して、患者の状態や治療法、考えられる予後について考察するのが一般的でした。これは、教室で学んだ理論が実際に応用されている様子を見せるという意味で、医学生の教育において欠かすことはできません。しかしいま、ソーシャルディスタンスや衛生上の制約から、以前と同じように回診を行うわけにはいきません。このような場合、ブロードキャストカメラを使えば医師による回診を撮影して、離れた場所にいる学生にライブストリーミングを提供できます。この方法であれば、患者にとっても、学生にとってもリスクは増えません。

医療施設では、高水準の治療と看護を提供する上で、患者のモニタリングは重要な役割を果たします。患者の状態が急変しても、モニタリングをしていることで医療従事者が介入しやすく、状況を好転させられるかもしれません。ブロードキャストカメラで遠隔から患者のバイタルサインをモニターできれば、患者との対面は必要時のみに限定でき、ウイルスの拡散を最小限に抑えつつ、防護服の節約も実現します。Axisのブロードキャストカメラは、患者のモニタリングに必要不可欠な、非常に優れたPTZ (パン/チルト/ズーム) 機能と高解像度を備えています。また、かかる医療品や人的リソースのコストと比較して、ハードウェアの導入コストは最小限ですむので、コスト面でもメリットがあります。

スポーツのパフォーマンスの向上

前述の2つの用途から明らかなように、観察はパフォーマンスを評価する上で重要な要素です。スポーツの分野でも、個人競技、団体競技を問わず、過去の試合やトレーニングの正確な分析がパフォーマンス向上の鍵になります。確かなフィードバックに裏付けられた情報を利用して、アプローチ方法を調整する、アップデートするといった決定を下すことができます。

これが特に当てはまるのが、陸上競技です。選手たちは、結果を出すために絶えず自分の動きを分析しています。従来は、ハンディカメラで録画していましたが、撮影アングルや録画の開始や停止、メモリカードの交換など、さまざまな面倒がありました。スポーツ分析ソフトウェアを提供するAxisのパートナーであるSpiideoの協力により、チームはスタジアムに設置したブロードキャストカメラでトレーニングを録画し、後でモバイルデバイスを利用して分析できるようになりました。

スタジアムにおけるセキュリティとエンターテインメント

スポーツ観戦を楽しむ上で欠かせないのが安全性と快適性ですが、スタジアムではセキュリティの優先度が高まっています。実際に、セキュリティ面で効果的なソリューションを導入するということが、法律上の必須要件になっていることもあります。このような場面では、ネットワークカメラは重要な役割を担います。場内の各エリアへの侵入者や迷惑行為、違法行為を継続的にモニターし、必要に応じて警備スタッフが現場に急行することができるソリューションが必要です。 

スロバキアでは、1次リーグ選を行う専用スタジアムすべてにおいて、基準を満たすカメラシステムの常時運用が義務付けられています。個々の観客席、スタジアムに通じるゲート、入場口、またスタジアム内のすべての公共エリアを継続的にモニターするシステムの導入で、スパルタク・ミヤバ・スタジアムは、こういった法律上の規定に準拠しながら、施設の保安を確保するためにAxisのソリューションを導入しました。高品質なビデオ監視はもちろん、録画を利用して試合をリプレイできることも決め手になりました。

試合中の審判の判定をサポート

ファウルのコールは、論議を巻き起こしやすい判定の一つです。時には最終敵にスコアに影響を与えることもあります。選手やファンが審判の判定に抗議するケースは多いですが、競技のスピードや見る人の位置によって、目撃者の証言が必ずしも正確とは限りません。客観的な事実証拠が、正当な判定であったかを見極めるのに役立ちます。

ホッケーのように動きの速い競技では、これは特に難問です。カナダのオンタリオ・ホッケー・リーグでは、すでにカメラを利用したゴールやペナルティの確認が行われていましたが、判定に必要な解像度が明らかに不足していました。同リーグは、Axisのブロードキャストカメラをゴールネットに向けて設置し、もう1台のカメラを時計が映るように設置しました。こうすることで、係員は映像をフレームごとに拡大して状況を確認し、審判のコールに対する裏付けが取れるようになりました。正しい判定を迅速に下すことができるようになった好例です。

将来を見据えて

事象を放送する、録画する、再生する機能は、さまざまな分野で増々需要が高まると予測されます。ソーシャルディスタンスに関するガイドラインや衛生上の懸念から、密接な接触や密集状態を防ぐ必要があり、医療、教育、スポーツの分野では特に顕著な傾向です。

人と人との物理的な距離を縮めるテクノロジーが果たす役割はこれからも増大し、交通、輸送、重要インフラを始めとするその他の分野でも、今までにない用途が出現する可能性があります。高解像度の映像をリアルタイムで提供するブロードキャストカメラはこの分野の要であり、これからの社会で新たなプロセスを維持するための重要なコンポーネントになります。

Axisのブロードキャストカメラソリューションについての詳細
AXIS V5925 PTZ ネットワークカメラ