Smart City Expo World Congress 2022を振り返る

最近、私は同僚と共に、バルセロナで行われたSmart City Expo World Congress (SCEWC) 2022に参加しました。世界有数の博覧会の一つであり、よりスマートで、住みやすい都市の創造に取り組む人々が知識を共有する地球規模のハブの役割を果たすSCEWCにおいて、都市インフラにおけるビデオアナリティクスの需要の高まりを背景に、最新のテクノロジーとソリューションについて、熱い議論を交わしてきました。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の最盛期から2年が過ぎ、多くの人々が戻ってきたSCEWCは活況を呈しました。146か国から集まった2万人以上の参加者の中には、700以上の都市の政策決定者も含まれており、パートナー、出展企業、都市のリーダーたちと顔を合わせて交流できる素晴らしい機会でした。

今年は喜ばしいことに、ヨーロッパ、中東、アフリカ地域でAxisと非常に関係の深いパートナー約15社が、Axis製品をベースとする、都市管理のための様々なテクノロジーソリューションを展示していました。安全とセキュリティから気象モニタリング、交通管制まで、パートナー各社による非常に幅広いテクノロジーソリューションが展示されていましたが、最も重要なポイントとして、これらのソリューションが都市とその住民にもたらす価値が明確に打ち出されていました。

私たちは、世界の各都市の出展ブースを訪れ、現時点における都市の最重要課題やニーズについて詳しい話を聞く機会にも恵まれました。

都市関係者との会話から明確に浮かび上がった2つのトレンドは、都市における移動性の最適化と、環境への影響の改善であり、どちらも、都市におけるコンピュータビジョン、データ、アナリティクスの利用に関係します。都市の仮想モデルやマップを作成して、政策決定者による計画と管理の補助手段とするデジタルツイン都市の構想について、多くの人が語っていました。持続可能な開発目標を達成できるように都市を支援することが重要だという意見も聞かれ、大気品質センサーを使用した汚染レベルの判定や、洪水や山火事のリスクを検知するアナリティクスの導入が提案されていました。

全体として、今回のSCEWCで最も強く印象に残ったことの一つが、都市における統合型テクノロジーの利用です。多様な補助的テクノロジーを1つのシステムに統合すれば、都市計画者の能力が最大限に高まります。AI、物体追跡、カメラを組み合わせて行う車両や歩行者の流れの管理、ナンバープレート認識とビデオを統合した交通管制などの具体例を見ると、テクノロジーの統合と、重要なセンサーとしてのカメラの活用が、現在、そして今後のスマートシティの基盤であることは明らかです。

都市分野の開発マネージャーを務めるAndrea Sorriが、この機会を利用して、Axisのテクノロジーを採用しているパートナー各社と語り合い、各社の最新のソリューションについて詳しい情報を入手しました。詳細は、以下のビデオをご覧ください。

Genetecは、ビデオ、センサー、アナリティクスからのデータを集約して、都市計画者が利用できる情報を補強するメリットについて、概要を述べています。
Milestoneは、同社のプラットフォームとAxis製品の統合の結果、都市のエンドユーザーとシステムインテグレーター向けの機能がいかにシンプルになるかを説明しています。
Briefcamは、同社のテクノロジーの使用事例を紹介し、都市計画において、市民の安全を高めながら都市サービスを強化する上で、同社のテクノロジーがいかに役立つかを解説しています。
Vaisalaは、Axisのカメラを使用して悪天候を視覚化、検知し、汚染レベルのモニタリングを行って、気象測定と大気品質の測定の組み合わせがもたらす可能性を探っています。
Snap4Cityは、都市の「デジタルツイン」を利用することで、政策決定者がリアルタイムに計画を立案し、問題を解決できることをビジュアルに紹介しています。
Sprinxは、AI、カメラ、方向検知を使用して、車両、自転車、歩行者の共存を実現し、都市交通を円滑化する方法を概説しています。
Andreas Göranssonは、監視カメラからIoTセンサーへの進化に注目し、エッジに深層学習アナリティクス機能を搭載した最新のテクノロジーの導入の結果、カメラで収集したデータが都市にどのようなメリットをもたらすかを解明しています。
Andrea Sorriは、カメラのテクノロジーの進歩に注目し、ビデオと共にメタデータを使用することによって、スマートシティプラットフォームにどのような情報を提供できるかを説明しています。