あらゆる規模の施設で費用対効果の高い周辺保護を実現するサーマルとレーダーの導入

Magnus Lundegård

このブログはMagnus Lundegårdとサーマル・レーダーのグローバルプロダクトマネージャーのNiklas Lindmanの共同で投稿されました。

建設会社の資材置き場などの小規模な施設から石油化学プラントや太陽光発電所のような大規模で高価値の施設まで、さまざまな現場にレーダー技術とサーマル画像を導入することで、より効果的なセキュリティソリューションが成立する可能性があります。意外かもしれませんが、これら2つのテクノロジー、またはそこに従来のビジュアルカメラによる監視を組み合わせることによって、必要なカメラの台数の削減やインフラの要件を変えずに、人間による監視と対応を効率化し実際の総所有コストを削減できる可能性があります。

レーダーとサーマル技術は別々に使用するもの、あるいはどちらか一方を選んで導入するものと思われている場合が少なくありません。しかし、実際にはこれらの技術は相互補完的であり、周辺保護の新しいアプローチを実現して新たな可能性を切り拓くことができます。従来、サーマルカメラとレーダー技術は、施設内のそれぞれ異なるエリアに対応する別のソリューションとして使用されてきました。ほとんどの場合、サーマルカメラは囲い線や境界線の保護を、レーダーは境界内の人物や物体を検知することでエリアの保護を行っています。しかし、これら2つのテクノロジーを組み合わせ、PTZ (パン/チルト/ズーム) などのビジュアルカメラや、スピーカー、照明などの抑止対策で補完することにより境界の周囲に緩衝地帯が作られ、施設にとって大きな利点になる場合があります。

 

レーダーとサーマル技術の概要

レーダー技術とサーマル画像は視野を拡大し、複数のターゲットに対する、より早くより正確な識別を可能にします。レーダーとサーマルカメラは可視光に依存しないため、24時間体制での侵入検知が可能です。このような特性から一般にレーダーとサーマルカメラは、ビジュアルカメラと音声システムを補完し、施設の規模の大小を問わず堅牢なセキュリティソリューションを構築する目的で使用されています。監視エリアのレイアウトとセキュリティ要件に応じて、レーダーとサーマル技術は個々に使用することも併用することも可能です。

通常、レーダーは囲い線の内側のエリアにおける第二防御層として使用されてきました。しかし、境界線上で外向きにレーダーを設置して広角監視を行うとどうなるでしょうか? この場合、単に境界線とその内部だけでなく、境界線を越えた向こう側まで保護できることになります。つまり、緩衝地帯が設けられ、潜在的な侵入者を早い段階で検知し、囲い線に達しないうちに侵入を抑止することができます。

対象物に向けて無害な電波を発射し、その反射波に基づいて対象物からの距離を測定できるレーダーは、物体が動いているか静止しているかを区別し、移動距離、方向、速度を計測することができます。レーダーは気象条件による影響を受けないため、雨や霧の中でも有効な監視を続けることができます。

一方、サーマルカメラは有機物か無機物かを問わずあらゆる物体から放出される赤外線放射 (熱) を検知し、温度による波長の変動を含むこれらの信号を利用して画像を生成します。ビジュアルカメラと比較して、サーマルカメラははるか遠くに存在する人物や車両などの物体を検知することができます。

映像分析を搭載したサーマルカメラとレーダーは、どちらも潜在的なターゲットを人物や車両として分類することができます。どちらのテクノロジーでも視覚的な識別は不可能ですが、ビジュアルカメラの能力を補強できることに重要な利点があります。レーダー技術とサーマル画像は複数のターゲットをリアルタイムで追跡することができ、レーダーの場合は座標値をカメラに送信することで脅威の可能性を視覚的に評価できます。

検知精度の向上による誤報の低減、脅威レベルや対象者の行動を基にした最適な対応が、セキュリティスタッフの効率的な運用を可能とします。レーダーとサーマル技術によって境界を取り囲む形で追加の防御層が作られるため、セキュリティスタッフの対応に時間的な余裕が生まれ、その結果、最も適切で効果的な対応を判断できるようになります。対応としては、そのエリア一面に照明を当てて侵入者を抑止したり、スピーカーにメッセージを中継して潜在的な侵入者に警告したり、保安要員の到着を知らせることにより侵入を思いとどまらせることができます。

 

レーダーとサーマル技術の組み合わせ

潜在的な侵入者が境界に達しないうちに事前アラートが必要な場合、異なるテクノロジーを組み合わせることで、より強力な検知を可能にします。囲い線から外に向かってレーダーを設置することにより接近する潜在的な侵入者を識別するための緩衝地帯が作られます。侵入者が囲い線に達した場合、サーマルカメラによって侵入者が検知され、同時にPTZなどのビジュアルカメラによって視覚的な識別の可能性がもたらされます。2つ以上のテクノロジーの併用により、高い精度で脅威を確認することができるのです。

特に、外部の警備会社に依存する小規模な企業では2つのテクノロジーの組み合わせがメリットになります。建設業界では、工務店の下請業者や独立系の建設会社が高価値の資材、工具、機械を持ち運び、作業を行っています。脅威検知の精度を向上させ、より効率的な対応を可能にする目的で、防犯会社がレーダー、サーマル、ビジュアルカメラを組み合わせるケースが増えています。3つの層からなる防犯対策によって侵入者が発見された場合、守衛を現場に急行させ、侵入を未然に防止することができます。

 

総所有コストの削減

監視する環境のレイアウトとセキュリティ要件に応じて、サーマルカメラ、レーダー技術、ビジュアルカメラを賢く組み合わせて使用すると、施設のセキュリティに最適なソリューションが成立すると同時に総所有コストを削減できる可能性があります。この組み合わせのアプローチを採用した場合、必要なビジュアルカメラ、支柱、ケーブル、外部照明の数が減少します。設置時の初期費用が安く抑えられるだけでなく、メンテナンス費用の節約にもつながります。さらに、オペレーターの効率性が向上し、誤報による守衛の出動がなくなることで、エンドユーザーの全体的なコストが削減されます。

 

レーダーとサーマルの組み合わせを最大限に活用

監視ソリューションを設計する際に検討すべき重要な要因は、環境と検知エリアのレイアウトとその中の物体によって使用できるテクノロジーの識別精度にどのような影響が及ぶかという点です。サーマルカメラとレーダー検知を組み合わせて導入することによって監視できる境界が広がり、昼夜を問わず、また気象条件に関係なく監視が継続できるため、強力な保護能力が得られる可能性があります。小規模な施設においても、ビジュアルカメラでの検知だけに頼るのではなく、レーダーとサーマル検知を併用する方が高い費用効率を実現できる可能性があります。

AxisのサーマルカメラとAXISのセキュリティレーダーの詳細については、こちらをご覧ください。