小売企業が小売環境における損失を防止し、収益性を高める方法

Louise Hobroh

新型コロナウイルス感染症関連の規制による客足の減少という課題を抱えたまま、多くの実店舗が顧客ニーズの変化に対応しようと奮闘しています。顧客は、自分が好む商品の購入方法に対応する、よりスピーディで効率的なサービスを期待するようになりました。このようなサービスを店舗で行うには、多くの場合投資が必要ですが、縮小する利益率を守り抜く必要もあります。こうした要因が組み合わさった結果、スーパーマーケット市場では、消費者需要の変化に適応しながら人の安全性と収益性を守る、効果的なソリューションが強く求められています。

小売業の多くは、店舗に導入したテクノロジーソリューションの統合を進めることで、こうした課題に取り組んでいます。ショッピング体験における軋轢の減少、万引き行為の抑止、人員削減への対応、セキュリティの強化など、あらゆる面でテクノロジーが小売店運営の中心にしっかりと位置付けられるようになりました。ネットワーク監視ソリューションは、視覚情報だけでなく、エッジアナリティクスなどの高度な機能を通じて、店舗業績の向上に役立つ情報を提供するとともに、店舗のセキュリティを強化する重要な役割を果たします。

 

店舗運営とカスタマーエクスペリエンスの変革

買い物客が実店舗に戻りつつあるとはいえ、顧客の期待は変化しています。ECサイトで商品を購入し、店舗など自宅以外の場所で商品を受け取ることができるクリック&コレクト、非接触型サービス、セルフレジなど、買い物を完了するためのさまざまな選択肢が、今では当たり前になっています。幸いにも、店舗におけるオートメーションは一般化しています。実際、ソーシャルディスタンス規制と安全に関する懸念から、2020年、世界中でセルフレジが急速に普及しました。

さらに一歩進み、レジを完全に不要にした店舗もあります。Amazonの足跡をたどったショッピングの巨大企業であるAldiは、最近、レジなしの店舗をロンドンで試験的にオープンしました。ディスカウントチェーンのNettoもミュンヘンで同様の店舗を立ち上げ、待ち時間の短縮、商品購入率の向上、店内体験の改善を目指しています。

こうした新しい店舗運営を成功に導く上で不可欠なのが、スマートビデオ監視システムです。店内で顧客がどのように移動しているか、どこで長い時間を費やし、どこで足を止める傾向があるかについての情報を基に、商品の配置や店内レイアウトを最適化することができます。また、カメラを利用して、陳列棚の在庫状況を管理し、不足する商品を補充するようスタッフにアラートを出すこともできます。同様に、商品の落下や破損を検知し、スタッフを急行させて、問題を解決することもできます。

ビデオと音声機能、分析データの統合も、体験に望ましい効果をもたらします。たとえば、買い物客が特定のエリアで長い時間を費やしている状況をカメラで検知すると、スタッフにアラートを送信し、お客様を支援するよう指示することができます。同時に、すぐにレジに店員がうかがいますというメッセージを買い物客に伝えることもできます。

特に、ビデオと分析データ、POS (販売時点情報管理システム) 処理データ、適切なソフトウェアを組み合わせると、店舗運営や顧客サービスに関する豊富な情報が得られ、宣伝や販売促進を成功に導くことができます。「インテリジェントビデオ」とも呼ばれるこの情報は、カスタマーエクスペリエンスの改善、効率性の向上、収益の拡大につながり、事業運営の全面的な能率化を実現します。

 

ビデオアナリティクスを利用して小売犯罪を防止

ビデオ監視は店舗の運営と最適化に役立つだけでなく、小売セキュリティ、損失防止プログラムの基盤でもあります。これらのソリューションで個々のPOS処理とビデオを結び付けることにより、異常な購入取り消し、返金、交換を視覚的に調査し、「シュリンケージ」、すなわち、万引きや内部犯行による商品の盗難を原因とする在庫数の減少を防止することができます。返品の様子をビデオ撮影し、米国の小売企業に年間184億ドルの損害を与えていると推定される、返品詐欺の問題に対処することもできます。

次のように、さまざまな方法で統合型ソリューションを利用して、レジや出口などハイリスクな場所で不審な動きを検知し、抑止することができます。

  • セルフレジにおけるスキャン漏れ – ビデオ分析を利用して商品のスキャン漏れを発見した場合、音声機能を起動して、顧客にその旨を知らせる音声メッセージを再生します。
  • カートによる強行突破 – カートに商品を満載したまま、支払いをせずに店を出ようとする顧客がいた場合、ビデオ分析と音声アラートを使用して、レジに戻るよう指示することができます。
  • 顧客が存在しない取引の発生 – レジの引き出しが開けられた場合、そのレジの向こう側に誰かいるでしょうか、それとも、店員が勝手に開けたのでしょうか? 引き出しが開けられた時点で通知を行うセンサーをレジに追加すれば、センサーとカメラの間で通信を行い、顧客の存在を検証することができます。レジの引き出しが開けられたにも関わらず、顧客はいないとカメラが判断した場合、管理者にアラートが送信されます。
  • BOPIS (Buy Online, Pick up In-Store、オンラインで購入し、実店舗で受け取り) – ネットワークカメラの統合は、新しい「ラストワンマイル」配送にもメリットをもたらします。商品の受け取り場所に車両や人が到着した状況をカメラが検知すると、アラートが送信され、スタッフが顧客に商品を引き渡すと同時に、取引の証拠が残されます。
  • 納品の管理 – シュリンケージは店内スペース以外でも起こる可能性があり、納品エリアは特にリスクが高いです。インターコム、QRコード、ナンバープレート認識を利用して、承認済みの納品であるかを検証することができます。納品エリアへのアクセスをリモートで管理し、カメラを使用して、正しい数の発注済み商品の積み降ろしを視覚的に確認することができます。
  • 顧客とスタッフの音声コミュニケーション – カメラとビデオ分析データとスピーカーを統合し、安全やマーケティングを目的とする自動的なコミュニケーションやスタッフ向けのアラートを容易に実現できます。不審な行動を検知した場合、事前に録音済みのメッセージやライブメッセージを流すことができます。

 

多目的ソリューションによる店舗運営の強化

カメラ、音声、アクセスコントロール、VMS、アナリティクスを含む統合型ネットワークソリューションは、ある種のイベントを識別し、必要に応じて自動または手動でアラートを起動して、小売業のビジネスを支援します。具体的には、店舗の混雑状況、待ち行列の長さ、詳しい調査を必要とする不審な行動に対応します。こうした機能はいずれも、カスタマー体験の改善や損失防止策の強化を通じて、最終的に収益性の向上に貢献します。時間の経過とともに、さらに多くの用途が見つかるため、パートナーソリューションを追加して統合できるオープンプラットフォームを選ぶことが重要です。その結果、店舗における迅速な対応を可能にし、顧客ニーズの変化に対応しながら、現在と今後の収益を最大化することができます。

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