暗闇の中で「見る」ことができる上位3つのテクノロジー

ある場所の安全を確保する場合、厳しい照明条件に直面することは珍しくありません。特に人工光源に簡単にアクセスすることができない場合はそうです。ところが、暗闇でも敷地周辺を簡単に保護できるテクノロジーがあるのです。

ここでは、砂漠の真ん中にある石油およびガス施設など、遠隔地にある重要インフラを監視する必要があると仮定します。夜間でも完全な視界を確保するために十分な数の人工のランプを設置して稼働させることは、事業への高価な投資となり、他に改善したいと考えている分野からリソースを奪うことにもなります。

ただし、ありがたいことに、監視テクノロジーは20年ほど前に光に依存しなくなりました。以下は、最悪の照明条件でも詳細でシャープな映像を記録できるテクノロジーの3つの例です。

それらを紹介する前に、まずは、どのように機能するかを理解するために、可視光カメラ(および人間の目)が暗闇で見るのが難しい理由を見てみましょう。

すべては光子の中にある

光は光子(Photon、フォトン)と呼ばれる粒子でできています。Photonの語は、古代ギリシャ語の「光」を意味するphosにちなんで名付けられました。私たちの目は生まれつき光子に敏感であり、光子はその存在を目に記録し、私たちの脳は目が収集した情報に基づいてイメージを組み立てます。可視光カメラもこれと同じように機能します。

光子は広範囲の波長を持ち、そのうちのわずかな部分の約400から700ナノメートル(nm)の波長が人間と可視光カメラに見えます。光が弱いか、ほとんどない場合、センサーに到達できる光子の数が少なくなるため、脳あるいは可視光カメラに搭載されたコンピューターは詳細な画像を作成するための十分な情報が得られなくなります。

これから説明するテクノロジーにより、少数の光子から画像を作成する機能を強化したり、カメラで見える光をより広い波長に拡張したり、光へのセンサーの露出を調整したりすることで、カメラが光子の形で情報を収集する方法を最適化することができます。

  • Lightfinder (読み:ライトファインダー)

名前が示すように、Lightfinderテクノロジーは、低照度の場所での少数の可視光の光子に非常に敏感になるように構築されています。非常に高感度のセンサーと慎重に調整された画像処理の組み合わせによって、この技術を備えたカメラは非常に暗い場所でもフルカラー画像を捉えることができます。

実際、このテクノロジーを搭載したカメラは、人間の目で見ることができるより暗い場所でも色を識別することができます。これは、画像が法医学目的で使用される場合に特に重要です。色が実物に近いものであるほど、被写体を識別する可能性が高くなります。

こうした成果は、高品質のレンズ、監視用に最適化されカスタム選択された画像センサー、システムオンチップに埋め込まれたデジタル画像処理のアルゴリズムなどの光学部品の組み合わせによって実現されます。

  • OptimizedIR (読み:オプティマイズドIR)

Lightfinderは暗い場所での使用に適していますが、暗闇の中で安全を確保する必要がある場合、カメラが捉えることができる光子の波長を強化できるテクノロジーを選択することをお勧めします。それはOptimizedIRと言います。IRはInfraRed、赤外線を表します。

画像を生成するのに赤外光を使用できるカメラは、いわゆる「デイ・ナイト機能」と呼ばれる機能を持っていたり、または「デイ・ナイトカメラ」と呼ばれています。つまり、日中は可視光を使用して画像を作成しますが、光が落ちるとナイトモードがオンになり、カメラの感度が赤外線スペクトル向けに拡張されます。このモードでは、カメラの感度を赤外線スペクトルに拡張しています。

これを実現するために、カメラは月明かりなどの自然な赤外光、または白熱電球からの人工光、または追加オプションとしてカメラに搭載する赤外線光源を使用することができます。赤外線が生成する映像はカラフルではなく、グレースケールになります。

  • Forengic WDR (読み:フォレンジックWDR)

暗い場所や暗い場所で見るカメラを見てきましたが、同じフレーム内で非常に明るい部分と非常に暗い部分が混在している場合はどうでしょうか? たとえば、トンネルや駐車場といった場所です。このような状況では、一方の領域のみの設定を最適化するように強制することができますが、他方の領域では重要な詳細部分が欠落してしまう可能性があります。

画像が露出不足または露出過多の場合、物体と人物を識別することは不可能です。このシナリオに最適な技術は、Forengic Wide Dymanic Range (WDR)です。これは、複数の露出レベル、コントラストの強化、ノイズを低減し画像信号を増加させる高度なアルゴリズムを適用することで実現します。

光子の話に戻ると、このテクノロジーは、カメラが明るい領域から多くの光子を収集しすぎないようにすると同時に、暗い領域での光子が少ないことに起因するノイズを低減させます。これにより、困難な照明状態を気にすることなく、カメラを必要な場所に正確に配置することができます。

実際の場面ではどう使われているか

技術を理解するより良い方法は、現実の状況でどう動いているかを見ることです。たとえば、2018年、 ロックヒルスクール(Rock Hill School)では学校内の映像監視システムのアップグレードを検討していましたが、エネルギー消費を削減する取り組みと連携する必要がありました。持続可能性は、納税者の​​お金を節約するだけでなく、学校システムからの二酸化炭素の排出量を削減するための、ロックヒルの全体的な戦略における重要な部分でした。

ロックヒルの管理者チームは、「キャンパスブラックアウト」(学校内を一斉に消灯)のアプローチが、犯罪の抑止とエネルギーの節約に効果的であると判断しました。ただし、暗い校内では従来のシステムによる映像の画質が問題となり、加害者を特定する有効性が低下する可能性がありました。この問題に取り組むために、ロックヒルでは、こうした極端な照明の問題に対応するために、LightfinderとOptimizedIRを搭載したカメラを設置しました。

この学校では、安全とセキュリティを犠牲にすることなく、学校内の消灯アプローチを維持することができました。実際、学校の建物のセキュリティは強化されており、報告されるインシデントの数は少なくなりましたが、同時に、大幅な電気の節約にもなりました。

もう一件も見てみましょう。Forensic WDRは、ブラジルのBH国際空港にとって、2019年に新しいターミナルを確保するために重要でした。新しいターミナルによって、空港の乗客数は年間1,000万人から2,200万人へと倍増しました。このプロジェクトには、航空機の駐機場エリアの拡大や新しい駐車スペースの拡張など、2億6,000万米ドル以上が投資され、追加のセキュリティシステムの設置が求められていました。駐機場エリアの監視における技術的な課題の1つは、コンクリートによって生じる光の反射を処理することでしたが、この問題はForensic  Capture (フォレンジックキャプチャ)を使用するWDRテクノロジーによって軽減されました。

可視光を超えて

テクノロジーによって、カメラは人間の目の性能を超えることができ、レンズが捉える光子を可能な限り最適化された方法で導くことができるようになりました。暗い場所や暗闇を見る必要がある場合でも、同じ画像で極端に異なる露出に対処する必要がある場合でも、課題解決を支援するテクノロジーが開発されており、毎年多くの研究と改善が行われています。違いを生むテクノロジーについてもっと知りたいと思いませんか?

Axisのテクノロジー